歯科恐怖症は、簡単にいうと虫歯治療や歯科クリニックそのものに過剰な恐怖心を抱き、治療を受けるのが困難になる疾患です。
具体的には、治療時の音やニオイを原因とするパニック症状などが起こりますが、こちらの疾患には意外な症状もあります。
今回はこちらの内容について解説します。
グローブの摩擦音による鳥肌や硬直
歯科医師が処置中に口腔内で動く際、ゴム手袋と口唇や頬の粘膜、あるいは器具が擦れて発生するキュッキュッという微小な摩擦音がすることがあります。
歯科恐怖症の方は、これに対し全身の毛が逆立つような嫌悪感とパニックを覚えるケースがあります。
一般的な黒板を引っ掻く音への不快感とは異なり、この音が“口の中に異物が侵入している”、“自分の肉体が侵食されている”という圧倒的な侵襲感のトリガーとなります。
音そのものが恐怖の対象となるため、グローブが擦れる音が聞こえた瞬間に呼吸が浅くなり、顎を完全にロックさせてしまうなど、防衛本能が極端な形で暴発してしまいます。
自身の呼吸音が耳元で増幅されることへの恐怖
治療中、顔にタオルをかけられたり、周囲の機器の動作音が響いたりする環境下で、自分の呼吸音が頭蓋骨や耳の奥で反響し、それを自覚した瞬間パニックに陥る症状です。
恐怖心から呼吸が浅くなっているときに、自分の呼吸音を過剰に意識してしまうことで、「正しく息ができているか分からない」という自己暗示にかかります。
静かな治療室や、逆にノイズキャンセリングヘッドホンを装着して周囲の音を消したことが裏目に出て、自分の生体音に意識が集中してしまい、窒息感を強めていく心理的罠です。
麻酔が切れていく瞬間に対する恐怖
治療中の痛みではなく、治療後に麻酔が徐々に切れていくプロセスの痺れが解けていく感覚に対して、異常な恐怖やパニックを覚える症状です。
多くの方は「麻酔が切れて良かった」と感じますが、重度の歯科恐怖症患者の中には、感覚が変化していく状態を「自分の身体の制御を失っている」誤認し、強い不安に襲われます。
麻酔が完全に切れるまでの数時間、生きた心地がせず、鏡で何度も口元を確認したり、感覚を確かめるために唇を血が出るほど噛み続けたりするなどの行動が現れるのが特徴です。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・歯科恐怖症の方は、グローブが擦れる音に対し全身の毛が逆立つような嫌悪感とパニックを覚えるケースがある
・自分の呼吸音が頭蓋骨や耳の奥で反響し、それを自覚した瞬間パニックに陥ることもある
・治療後に麻酔が徐々に切れていくプロセスの痺れが解けていく感覚に対し、恐怖やパニックを覚える症状も見られる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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